2015年4月19日日曜日

束の間

酒が空いたあとふと思う

トイレの流れる音 すべてが流れていく

ガラガラの我らの声と共に

詩人の声は新しい缶の開く音

缶の中身はなんぞや

それはベッドの下 ベランダから聞こえる声の秘密

わずかに見える彼らの面影

隣人には見えないだろう

私たちにしか見えないのだから

行き先を忘れた我らの思いはそこに集まる

同じ豚肉を食べた私たちの耳にしか聞こえない

食べた豚の声はもはや聞くことはないけれど

缶の潰れる音

今までもこれからも私たちはその責任を負う



(Lee and Hatano)



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