玄関にぶら下げられたオレンジの裸電球
眠たそうに瞬きを繰り返す
朝焼けの中の少女
伝書鳩と
彼を運ぶ風の無事を祈り続ける
なびく桃色のマフラー
誓いを立てた
彼女の柔らかな首を守ろうと
世界を震わせる声で噂を流すヨセミテの山々
森をくぐる旅人が
誕生したばかりの詩の産声を
吹き口の欠けたフルートに乗せて
闇に響き渡らせた
穏やかな月光も相まって
ココペリたちの宴にぴったりの夜となった
その上で月はゆっくりと、だがしっかりと、
大地の裏側へと向かった
約束の日へ進んでゆく
始まりの場所から終点へのカウントダウンは始まっていた
気がついたのは出発から60日が過ぎようという夜だった
湧き上がるファンファーレと
全てを攫おうとする黒い影
その青春という情熱に身を焦がしながら
また一つ
腐葉土の上に足跡を残す
腐葉土の上に足跡を残す
(yutaka)
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