2015年4月15日水曜日

落日と

おれのいる場所まで落ちてきてよ
一緒にここで暗闇をすすって暮らそう
明かりを冷凍庫に閉まって過ごそう









ごめんなさい
やっぱりそこにいて下さい

ラブレター



バンドエイドをきつく巻きすぎてしまった時のように、薬指がキツくなってきたキミ。
その服、そろそろ飽きてきたんだって?
今流行りの花柄がよく似合うキミ。
テレビを見るたびに、
デジャヴ、
    デジャヴ。
アンディ・ウォーホルのポップ・アート。
レディ・ガガのアート・ポップ。
コピー、
   コピー。

暖かいから、
ペールトーンの
歩くコピー&ペースト。
「オンリー・ワン」の
          無限ループと
亜麻色の髪の乙女 with つけまつげ。

毒リンゴをポケットに忍ばせて、練習してきた魔法の呪文を唱えると
セイレーンが茶色の海から現れる。
彼女の透き通るような声は
                     オリコンチャート第一位。

ああ、なんて楽しい世界に生きているんだろうね。
上空1万メートルのすみれ色のプリズム効果の奇跡と
          キミとボク。
会いたくて震えると呟けば心臓が習いたてのダンスをする。
小指と小指に繋がる
L I N E
という名の電波。

ロミオとジュリエット・イン・ジャパン。
キミがいなくなってしまうなら、
              ワタシも消える、
    なんて
まっぴら ごめんだ。

こうして右手をグラファイトで真っ黒にして
無口の色白の相棒と、
ペプシとウイスキーがあれば十分なんだよね。


L
(麗しい卯月の12日目、2015年)

(resurrection)

at least i should’ve brought
a magazine with a naked woman on;
i am bored to death eating ants
breeding in my right hand
O, man, what’s taking so long

 (Hitoshi)

15042015 -01-

たまには違うのもいいかもしれない

たまにはね

いつも同じワインを同じ場所で飲んでいる

同じ音楽を聴いていた

知り合いの声がこだまする

ふと耳を塞いでみると、

心臓が揺れている

あいつの影が見える

しかし夜の闇がそいつの影を消し去るだろう

依然心臓はおかしいほどに揺れているのに

頭の中は至って冷静

わたしにはどうすることもできない

建設中のビルの上でカラスは鳴いている

しなしなになったハンバーガー片手に

黒い子供たちに子守唄を聞かせる

少量の毒を盛った身体にワイドショーは虚しく騒ぐ

    いい子だ、そろそろ寝る時間だよ

    また明日から同じ毎日が始まるのだから

暗い部屋の片隅であいつの影が揺れている

    そういえば
  
    あれはどこにやったっけ

去年の春休みに家の庭に埋めてしまったのに

誰もいない布団のなかに探しにもぐる

暖かい闇の中に包まれて

今日もまた見つけられずに、一日は終わる

カーテンは閉じたまま――


(L and Pan and Koh)













現代詩 ブログランキングへ

15042015 -02-

今日、この草原で鶏が最後の鳴き声あげた

フライドポテトアゲイン!と

泉の中から現れたミューズは

ウィリアム・バロウズの銃声にびくついている

ボウルダーを越えて
            こちらに向かってきた

その頃サバンナでは

谷川俊太郎のミューズが夕陽を背に飛んでいる

インスピレーションなんかクソ喰らえ

モン族の作り出す色鮮やかな刺繍

を首に巻いたフランク・オハラはフランクフルトをかじる

サビエルラッドも狂い出す

チャーリー・パーカーも狂い出す

アレン・ギンズバーグも狂い出す

ボブは冷静だった

水タバコがもう無くなった

シーシャアゲイン!と叫ぶ

マリファナの煙を吸って

シラフに戻る

耳に目に残る狂気の足跡

スーツを着た野蛮人は、

スーツを脱ぎ燃やす

燃えかすから生まれる不死鳥が笑う

革靴が濡れても構わない

この毛皮のコートさえ濡れなければ

それがどうしたっていうんだ?

道端のタンポポに説教を食らって

ゴーヤの苦さを噛みしめる


(L and Pan and Koh)






現代詩 ブログランキングへ

ネクタルに沈む



バスタブで息絶える僕の友人は

薬臭い息で歌いだす!

僕より健康的だ

僕は毎朝五時に起きる

病人どもは病床に臥した

僕はベッドの上でワルツをおどる

緊急ボタンが押されたようだ

せっかく朝陽が僕にスポットライトを浴びせたとこだったのに

ベンゼドリンを抱えたナースが駆けつける

カフェインとともに流し込む

君とこの杯を交わしたかった

かつて君の唇は聖なる毒で湿っていた

濡れる目元

汚れた神聖なバスタブ

臙脂色の布巾

錆びてゆく

これにて契約は終了



(L and Pan and Koh)












現代詩 ブログランキングへ

2015年4月12日日曜日

日は続く

玄関にぶら下げられたオレンジの裸電球
眠たそうに瞬きを繰り返す

朝焼けの中の少女
伝書鳩と
彼を運ぶ風の無事を祈り続ける

なびく桃色のマフラー
誓いを立てた
彼女の柔らかな首を守ろうと


世界を震わせる声で噂を流すヨセミテの山々
森をくぐる旅人が
誕生したばかりの詩の産声を
吹き口の欠けたフルートに乗せて
闇に響き渡らせた

穏やかな月光も相まって
ココペリたちの宴にぴったりの夜となった
その上で月はゆっくりと、だがしっかりと、
大地の裏側へと向かった


約束の日へ進んでゆく
始まりの場所から終点へのカウントダウンは始まっていた
気がついたのは出発から60日が過ぎようという夜だった

湧き上がるファンファーレと
全てを攫おうとする黒い影
その青春という情熱に身を焦がしながら
また一つ
腐葉土の上に足跡を残す



(yutaka)