2016年10月2日日曜日

言葉の中の生き物

びちゃびちゃと生臭いにおい
夜目が覚めて
ベッドの下を覗くと
そこには広い海があって、
魚達がどんなに言葉を食べても
腹が満たされないと泣いている

いっそ叫べよ
僕はこんなにも
どうしようもなく生臭いものだと

けれども
水面には死んだ言葉がぷかぷかと浮いていて、
遠くに流されては
見ず知らずの者の腹を満たしていく

君の中のやつらが覚める朝、

君はゆっくり死んでゆく

(J)

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