2015年7月20日月曜日

愛雨


冷たく湿った風が
私の肌をそっと撫でる
私を傷つけることもなく
私を苦しめることもなく


蝉の鳴き声が耳を刺す
雨雫をまとった紫陽花は
枯れて刈り取られてしまった


私を撫でるこの風も
いずれどこかへいってしまうのだろうか
この冷たさも
この感触も





Pan

2015年5月11日月曜日

根っことソネット






クレソンという名を聞いたとき
しどろもどろな根っこを引っこ抜かれた
触れた言葉は戸惑う頭の隅
触れたことない手と踊りだし

老人をかぶった若者の足跡の先
清流の隅っこに生える名前を導かれた
冷えた言葉は悴む指の端
するりと抜ける根の感覚と歌いだし

影を作る明日の満月と骨組みの変わらない傘
忘れてもソーセージは待っている
食べようぞ クレソンを添えて

コーヒーの香りが起こす朝
ひとは根っこを生やしに出掛けてく
年輪を泳ぐ魚と白鯨のキスを忘れて



20155
蓼科 パルナソス にて





だいち

2015年4月23日木曜日

胡麻



なんだ、団子か
味なんて そんなのどうだっていい

やつらは真っ黒な胡麻ダレを身体に塗ったくって
甘い香りで誘うんだ
何したって中身は真っ白のまま
なんも変わっちゃいない

よし、みんなまとめて串刺しだ
うまかろう











Pan

2015年4月21日火曜日

これは詩ではない


         
             「イメージの裏切り」に寄せて


これは詩ではない
ただの言葉の連なりであって

これは言葉ではない
ただの文字の連なりであって

これは文字ではない
ただの線の連なりであって

これは線ではない
ただの点の繋がりであって

これは点ではない
ただの紙に映る夜空であって

これは夜空ではない
ただのパイプであって

パイプはパイプでなくて


2015年4月19日




だいち

2015年4月19日日曜日

箱庭

おはよう、の四文字が無くなる時
本の館に火を付ける時
子犬が子犬でなくなる時
煙が水に変わる時
音楽が騒音に変わる時
キャンバスにナイフを突き立てる時

青くて丸い箱庭の中で生きるしかない僕たちは
気まぐれに注がれた砂糖水のなかで
溺れ死ぬしかないのだろうか。


 L
(4月5日、2015年、10時16分の5時間前)


   粘着質ノ鎖 切リ落トシテ
    
      ミチ ヘ

   ドコカデ ミチ ハ チ ヘ

      生キルタメノ チ ヘ



        (kohsuke)




18042015

何杯飲んだってそれはゴミ捨て場の缶になるだけだ

だれかが見つめていた

どこかへ消えた彼のことを

リアリスト達はそう考える

ふと思い出す寂しい月明かりの下

会社の解釈を探して

おぼろげな蝋燭の火に溺れる

迷うはクエスチョンマークの森

探しても探しても探し出せない

迷路の中に ロックグラスの氷が響く

一cm四方の命を求めて

美しい森は叫ぶ

からんころんからんころん

神の呼ぶ声 エアコンの断末魔

どんな答えもいつも

あぁ春だじゃなぁ

いや 夏だじゃなぁ

いやいや 秋だじゃなぁ

あるときは冬だじゃなぁ

やっぱり春かねぇ

時の流れに

とりあえず5日目までは生き残れた

決めるのはいつも

春だ

あぁ今日も雷雨だじゃなぁ

あなたのこころのなか

老いた赤ん坊の泣き声が

響く呼吸のなか あなたは今日も落ちてゆく

こころこころここにあらず。

あぁ

そうか

さよならしよう

一本の木の上に雷鳴轟き

離れた道は川を越え

彼の思いは儚く散る

桜舞う春の夜の夢。



(Peyote and Meg and Daichi and Hatano and Lee and Koh)