幸い中の不幸中の幸い
10個入りたまご120えんぽっきり
こんな値段みたことない!
得した気分きわまりない!
その日は寝れた。おもいっきり。
でも賞味期限はあの黒の詩のよう
彼らは白くて足もないのに
はぁ、茹でときゃよかったよう、、
でもさっき
茹でたほうが長くもたないと知った!
ラッキー!
(達一郎)
湯気が立つ
会話が盛り上がり、
机を囲む笑顔が増える
きっとここは1日の終わりの場所
湯気が立つ
お箸が進み
母のとは違う味に少し戸惑う
きっとここが1日の始まりの場所
夢と現実の間で
父の言葉が繰り返された
湯気のように消えてしまった日常
と、同時に、心に残る
5文字の言葉
(S. F.)
血の味が口の中に広がる長距離マラソン
喉から胃に染み込んでいくコーヒー
指先からヒシヒシ伝わるささくれ
アルコールが入って鼓動が増していく心臓
全身の細胞に響いていく爆音のライブ音楽
青は青でも微妙に履き心地が違うデニム
火傷するくらい燃え上がる砂浜伝う足の裏
踊るようにはさみを滑らせる美容師の指先
毎日変わる眉毛に隠れる君の喜怒哀楽
何もしなくても動きを止めぬ秒針の音
全てが、
毎日の感覚が、
今この瞬間が。
(KAMI)
せっかくリップクリーム
塗ったのに なんて
不意に重ねた僕に
少し不機嫌な君が
それでも
生でいいよ と言って
モゾモゾと動いている
生ぬるい発泡酒の缶と
ふたりの距離感は
ちっとも かわらなかったんだ
(園田 遼弥)